平成30年の大改正 特例事業承継税制の創設

30年度の税制改正で、事業承継の際の株式(出資)の移転に伴う税制、いわゆる事業承継税制の特例が創設されました。現行の制度と比較すると大幅に要件が緩和され、利用しやすい制度になる見込みです。今後日本は世界でも類のない急速な高齢化時代に突入しますが、既に中小企業の多くが後継者不足に悩まされています。そこで事業を次世代に円滑にバトンタッチできるよう、税制面から事業承継を促進しようという趣旨でこの制度が創設されました。この機会に事業承継について考えてみませんか?

現行の制度

先代経営者が保有する株式を、相続(又は贈与)により後継者に引き継ぐ場合、後継者に多額の相続税(又は贈与税)が課せられてしまうと、円滑な事業承継の妨げになってしまいます。

そこで、一定の要件を満たせば、この相続税(又は贈与税)の納税を猶予し、その後も後継者が事業を引き続き継続するなどの二次的な要件を満たせば、猶予していた相続税(又は贈与税)は免除されるという制度です。

ただし、猶予は発行済株式の2/3までという制限があり、猶予割合は80%で一部は納税が必要でした。さらに、経営の悪化などにより後継者が引き継いだ事業を継続できなくなった場合などは、猶予していた相続税(又は贈与税)を支払う必要があります。この場合、利息にあたる利子税も課されます。このような税負担のリスクから制度の利用者は限定的でした。

現行の制度と特例制度の比較

以上のように、特例制度では適用の要件や税負担が大幅に緩和されるため、特例制度の利用者は今後増加すると見込まれます。

実際に利用するにあたっては、2023年3月31日までの間に都道府県に計画書を提出する必要があり、現状では2027年12月31日までしか利用できない制度になっています。事業承継の対策をお考えの方はお早目に弊社までご相談下さい。


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