【速報】令和7年度の骨太の方針が策定されました!
税理士法人クロジカ 歯科医院経営支援部門の仕明です。
毎年、6月になると政府から「骨太の方針」が策定されます。
この「骨太の方針」とは、正式には「経済財政運営と改革の基本方針」と呼ばれ、経済財政諮問会議にて決議する政策の基本骨格のことになります。
行政の各分野での方針が決まり、翌年度の政策や予算編成の方向性が分かります。
歯科業界に関しても、毎年方向性が示されて、診療報酬にも影響を及ぼしています。
2025年の「骨太の方針」
2025年の「骨太の方針」の中での歯科業界に関する方針は以下の通りです。
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糖尿病と歯周病との関係など全身の健康と口腔の健康に関するエビデンスの活用、
生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)に向けた具体的な取組、
オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、
歯科医療機関・医歯薬連携などの多職種連携、
歯科衛生士・歯科技工士の離職対策を含む人材確保、
歯科技工所の質の担保、
歯科領域のICT活用、
歯科医師の不足する地域の分析等を含めた適切な配置の検討を含む歯科保健医療提供体制構築の推進・強化に取り組むとともに、
有効性・安全性が認められたデジタル化等の新技術・新材料の保険導入を推進する。
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※赤文字表示は筆者による
2024年の「骨太の方針」
参考に昨年の「骨太の方針」を引用します。
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全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の活用と国民への適切な情報提供、
生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)に向けた具体的な取組の推進、
オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、
歯科医療機関・医歯薬連携を始めとする多職種間の連携、
歯科衛生士・歯科技工士等の人材確保の必要性を踏まえた対応、
歯科領域におけるICTの活用の推進、
各分野等における歯科医師の適切な配置の推進により、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組むとともに、
有効性・安全性が認められた新技術・新材料の保険導入を推進する。
また、ICTや特定行為研修の活用等による訪問看護や看護師確保対策の促進、
在宅サービスの多機能化等による在宅医療介護の推進に取り組む。
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まとめ
かなり長い文章でしたが、以下のことに気が付きました。
・全身の健康と口腔の健康という表現から、糖尿病と歯周病と具体的な表現になっていること
・人材確保について、引き続き表現されていること
・歯科技工所の質の担保という表現が新出していること
2つの文言の違いを見るだけでも、来年度の診療報酬改定が見えてきそうですね。